「シングルモルトウイスキーってどんなお酒?」
「他のウイスキーと何が違うの?」
という方におすすめ!シングルモルトウイスキーについて簡単に紹介します。
シングルモルトとは?
シングルモルトとは、原料が大麦麦芽のみを使用し、単一の蒸留所で作られたウイスキーのことです。
その他のウイスキーは、他の原料を使用していたり、複数の蒸留所のものをブレンドしたものになります。以下の画像がわかりやすいですね。
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シングルモルトの特徴
シングルモルトの最大の特徴は、それぞれに強烈な個性がある点です。
ウイスキーの味や香りは、使用される水や、作られた地域の気候風土、各工程における製法、熟成させる樽や貯蔵期間などが蒸留所ごとに異なります。そのため、蒸留所ごとで全く違う味わいが楽しめます。
水による特徴
ウイスキーづくりの最初の工程で粉砕したモルトに加える水を、スコットランドでは「マザーウォーター(母なる水)」と呼びます。それだけウイスキーの味わいに大きな影響を与えているという証拠ですね。
例えば日本のウイスキー蒸留所である白州蒸留所(山梨県)では、南アルプスの軟水を、山崎蒸留所(大阪府)では日本の名水百選の一つである「離宮の水」を使用しています。このように、蒸留所ごとに異なる水が使用され、ウイスキーの個性につながっています。
製法による特徴
シングルモルトウイスキーの場合、基本的な製法は同じですが、各蒸留所の伝統やこだわりによって異なる味わいのウイスキーが生まれます。例えば、スコッチウイスキーでは、燃料に泥炭(ピート)を使用して、ウイスキーに独特の香りをつけることで有名です。この香りづけの強弱も蒸留所によって異なりますので、そこでも個性が出ます。
また、蒸留所の蒸留器の形によっても味わいが変わるため、器材によってもウイスキーに個性が生まれます。
樽による特徴
蒸留が終わったウイスキーは、樽に入れて熟成させますが、その樽によっても個性が出ます。樽の材質であったり、以前に別の酒を詰めていた樽の再利用であったり、様々な要因で個性が生まれています。一例としては、シェリー樽やバーボンウイスキーを熟成させた樽の再利用が有名です。
貯蔵環境による特徴
数年から数十年、樽の中で熟成されるウイスキーは、貯蔵場所である蒸留所の気候風土の影響を受けます。たとえば、スコットランドのアイラ島で作られるシングルモルトウイスキーは、海際に貯蔵庫があるため、ほんのりと潮の香りがします。
このことから、シングルモルトウイスキーは「自然が生み出したウイスキー」と称されることがあります。
シングルモルトのおすすめの飲み方
せっかくのシングルモルトですから、水や氷を加えずにそのまま飲むストレートが一番堪能できるのではないでしょうか。
勿論、ロックや水割りでもおいしく飲めますが、一度ストレートでその香りや味わいを楽しんでからがおすすめです。
シングルモルトのおすすめ3選
ローランドモルトの名門「オーヘントッシャン」
「オーヘントッシャン」はシングルモルトのスコッチウイスキーです。
スコットランドのローランド地方は、気候が穏やかなことからライトなウイスキーが多いとされています。この「オーヘントッシャン」はローランドモルトの代表格であり、やはり軽やかでライトな味わいが特徴です。通常のモルトウイスキーの蒸留は2回ですが、3回行うことで、スムーズな飲み口を実現しています。
ナッツや若葉のさわやかな香り、味わいはスムースで濃いオレンジやライムのような甘さが特徴です。
「宮崎峡」
「宮崎峡」はシングルモルトのジャパニーズウイスキーです。
ニッカウヰスキーの創始者である竹鶴政孝氏が、新たな蒸留所を探して仙台に訪れた際、川の水で持っていたウイスキーを割って飲み、その場で蒸溜所建設を決めたと言われています。それだけ素晴らしい水だったということですね。
りんごや洋ナシを思わせる甘く華やかな香り、ドライフルーツのようなスイートさとなめらかな口当たりが特徴です。
アイラモルトの王「ラフロイグ」
「ラフロイグ」はシングルモルトのスコッチウイスキーです。
スコットランドのアイラ島で作られたモルトウイスキーは、 強めのスモーキーフレーバーと塩の香りが特徴ですが、この「ラフロイグ」は「アイラモルトの王」と呼ばれているぐらいその特徴を体現したウイスキーです。
味は非常に濃厚かつドライで、その独特な風味は「正露丸」の味がすると表現する人がいるほどです。初めて飲んだ時はびっくりするかもしれません。このように個性豊かなウイスキーなため、「はまる人ははまる」、「合わない人にはとことん合わない」そんな1本です。
まとめ
個性豊かなシングルモルトウイスキー。同じお酒とは思えないほど香りや味わいが異なりますので、色々飲んで味比べをしても楽しめるのではないでしょうか。
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