ケガをした人に、口に含んだウォッカを吹きかけて消毒する・・・というシーン。漫画や映画などで時々見ますよね。
なぜ直接ウォッカをかけず、口から吹きかけるのでしょうか?はたして効果はあるのでしょうか?
ウォッカで消毒!な理由は不純物が少ないため
そもそも何故、消毒用のお酒と言えばウォッカなのでしょうか?ウイスキーやテキーラ等、アルコール度数の高いお酒は他にもありますよね。
その理由は、ウォッカにアルコール以外の不純物が少ないからです。ウォッカの製造過程の中に、白樺の活性炭によるろ過が含まれます。これにより、ウォッカからアルコールと水以外の成分が取り除かれるため、お酒の中では最も消毒に適しているとされています。
ウォッカで消毒する時、吹きかける理由は蒸発しやすくするため
ウォッカがお酒の中で最も消毒に適している理由はわかりましたが、口に含んで吹きかける行為(例:上画像)は、なんの意味があるのでしょうか?
アルコールは蒸発した際に消毒作用が最大になるとされています。そのため、直接かけるよりも薄く吹きかけることで早く蒸発するようにしています。
薬局などで販売されているアルコール除菌液も、スプレータイプが多いですね。
とはいえ、口に含んで吹きかけるやり方が適しているのは、適切な消毒液がなく、霧吹きもない状況だけです。霧吹きがある場合はそちらを使いましょう。
主流のウォッカでは消毒に適さない
一般的に販売されているウォッカのアルコール度数は40度程度です。これは殺菌に適しているとは言えません。
アルコール度数が40度では、殺菌効果が低いためです。厚生労働省によると「アルコール濃度が70~83%の酒であれば消毒液の代用として使用を認める」としています。
もちろん何もしないよりはマシではあるため、緊急事態ではやむを得ず、度数の低いアルコールで消毒したほうが良いケースもあるでしょう。
緊急事態ではない平素の状況では、「消毒液が売っていないからお酒で代用しよう」という方は、度数が70%~83%のものを選びましょう。
まとめ
- 不純物が少ないのでウォッカは(他のお酒よりは)消毒に適している
- 口に含んで吹きかけるのは、アルコールを早く蒸発させるため
- アルコールは蒸発するときに殺菌作用が最大になる
- アルコール度数が低いのでスミノフウォッカ等の主流のウォッカでは消毒に適さない
- 70~83%のアルコールがオススメ
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