「干し肉って夏でも作れるの?腐ったりしない?」
と不安な方、大丈夫です。干し肉は夏でもエアコンと扇風機があれば美味しく作れます!
この記事では、通常の干し肉の作り方と、夏に作る場合に必要な処置についてご紹介していますので、夏に干し肉を作りたい方は是非読んでみてください!
干し肉の作り方
普通の干し肉の作り方は知ってるよ!という方は、目次「夏の干し肉づくりに必要な一工夫 エアコンと扇風機を活用!」からご覧ください。
準備するもの
- お肉
- 味付け用の塩やタレ(お好み)
- ジップロック
- 干し網
- 包丁・まな板
- 鍋(熱入れ用)
肉は脂肪分が少なく、切り分けやすいものを選ぼう
脂肪の部位は乾燥させづらく、乾燥させてもあまり美味しくないので、できるだけ脂肪分が少ない部位を選びましょう。
また、肉が分厚いと中の水分が抜けず、腐ってしまうため、薄く切り分けやすい肉を選びましょう。
- 肉別のおすすめ部位
- ・鶏肉:「胸肉(皮なし)」、「ささみ」、「モモ肉(皮なし)」
- ・豚肉:「モモ肉」、「ヒレ肉」
- ・牛肉:「モモ肉」、「ヒレ肉」
それ以外では、「サーロイン」のように脂肪部位と赤身肉部位を切り分けやすいものでもOKです。
私のおすすめは牛のモモ肉です!脂肪分が少なく、値段も安いのに、肉の味をしっかりと感じられます。
外国産の牛のモモ肉446g(100g当たり199円)です。干し肉にするにしては少し脂肪が多いのが気になりますが、このぐらいなら許容範囲です。
①お肉を薄切りに
肉を切り分けていきます。厚さは1㎝未満がおすすめです。
分厚くすればするほど噛み応えのある干し肉になりますが、あまり厚すぎると乾燥させづらく、最悪の場合腐ってしまうこともあるので注意です。
今回は5㎜を目安に切りました。
肉を一度冷凍にした後、半解凍すると切り分けやすいです。
②塩水又はたれに漬け込む
塩コショウ、ハーブやタレ等、お好みの味を染み込ませましょう。
注意点として塩分濃度が低いと腐ってしまうので、最低でも3%以上の塩分濃度にしましょう。(100mlに対して3g以上(小さじ半分))
今回は、3%の塩水と特製タレ(醤油とニンニクとショウガと塩を混ぜたもの)でそれぞれ作りました。一般的には砂糖やみりんを入れますが、ちょっとハードな味わいにしたかったので、今回はナシでいきます。
しっかりと混ぜます。
塩水は好みが分かれるので、最初はタレがおすすめです。
漬け込みの容器は密封できれば何でもいいですが、袋タイプのジップロックであれば、タレの量は少なくて済みます。
冷蔵庫で24時間程度漬け込みます。
③熱入れ
この工程は飛ばしても干し肉は作れますが、安全性を重視して、できればやったほうがいいです。
漬け込んだジップロックのまま、お湯に2時間程度入れます。
60℃以上の熱を通すことで殺菌できる(1cm未満であれば2時間程度)ので、食中毒が気になる季節や場所で調理する場合はやることをおすすめします。
66℃以上で調理するとタンパク質が変性して固くなるので、お好みに合わせて温度調整しましょう。
低温調理器具「BONIQ」を使用していますが、お持ちでない方は鍋で火加減を調節しながらでもOKです。
④肉から水分を取る
キッチンペーパー等で肉から水分を取ります。ここでしっかり水分を抜かないと腐る可能性があるので、惜しまずキッチンペーパーを使います。
上からもキッチンペーパーで何回も押さえつけて水分を出し切りましょう。
夏の干し肉づくりに必要な一工夫 エアコンと扇風機を活用!
⑤肉を干す
いよいよ肉を干します。
干し肉を作るのに適した涼しい季節であれば、外に肉を干すだけで完成なのですが、気温や湿度の高い夏ではそうはいきません。高確率で腐ってしまいます。ではどうするのか?
エアコンと扇風機を活用した室内干しです。
エアコンは28度以下に設定して、扇風機で肉に風が当たるようにセットしましょう。
特に大事なのが扇風機です。これにより湿度の高い夏でも肉を干すことができます。
肉の厚み、湿度や風通しによって変わりますが、目安は48~72時間程度です。時々肉の状態を確認しましょう。24時間程度だと柔らかくておいしいのですが、あまり早いと水分が飛びきらず、保存食としては不適です。その場合はすぐに食べてしまいましょう。
干す時は以下の4点に注意しましょう。
- 直射日光を避ける
- 風通しの良いところ
- 湿度が低い場所を選ぶ
- 肉を広げて、肉同士の間隔をあけて干す
肉がパリパリになってきたら完成です。(↓の画像は48時間乾燥させたものです。)
肉を干すための干し網は↓のものを使用しています。食べ物を干す時だけでなく、食器を乾かす時にも重宝します。使わないときは折りたたんでコンパクトに収納できるのでお勧めです。
もっと簡単に作りたい!という方は
48時間も待ってられない!という方は食品脱水機というものがあります。こちらを使えば干す時間は12時間程度まで短縮できます。
干し肉だけでなくドライフルーツなども作れ、料理の幅が広がります。
干し肉の食べ方 そのまま食べても良し、スープの具材にしても良し
完成しましたので、さっそく食べてみます。写真左は③熱入れしたもの、写真右は③熱入れせず、生で干したものです。
そのまま食べる
そのままかじります。塩水で漬けたほうは肉の味が前面に出てて、結構癖がありますが中々いけます。ウイスキー等の味の濃いお酒と合いそうです。
特製タレ(醤油、にんにく、しょうが、塩)で漬けたほうは、しっかりと味が染みてておいしい!市販のジャーキーに近い味です。
スープの具材に
干し肉を細かく切って、スープの具材にしてみました。肉がある程度水分を取り戻して、食感が柔らかくおいしいです。そのまま食べると当然塩辛いですが、スープにするといい塩梅になります。
そのままなら酒のおつまみ、スープに入れるとアクセントになって応用力があります。サラダに入れてもおいしいですよ!
干し肉の保管方法
完全に干した場合は常温で保存できます。湿度に弱いのでしっかりとジップロック等で湿気から守りましょう。
保存期間の目安は以下の通りです。
・常温保存:約 1カ月
・冷蔵保存:約 6カ月
・冷凍保存:約12カ月
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