「ウォッカの原材料は何?」
「原材料の違いで何が変わるの?」
ウォッカの原材料は種類が多くてよくわからないですよね。ここでは主要なウォッカの原材料と、その違いについて簡単に解説します。
ウォッカの原材料は穀類やジャガイモが主流
主なウォッカの原材料は、トウモロコシや小麦、ライ麦などの穀類又はジャガイモ等のイモ類です。これらを単独で使用したり、複数の原材料を混ぜて糖化・発酵させて蒸留します。
比較的珍しい原材料では、米やサトウキビ、あるいはブドウやリンゴ等の果物類、砂糖大根をメインにしたもの、ユニークなものですとミルクを原材料にしたウォッカもあります。
ウォッカの原材料は何でもいいの?
と思うかもしれません。基本的には何でもOKです。
各国の酒税法の定義を抜きにした場合、大まかに言ってしまえばウォッカの定義は、「糖化・発酵させた原材料を蒸留した後、活性炭等でろ過したお酒」です。そのため、原材料は糖化・発酵できるものであれば、何でもOKと言えます。
ワインや日本酒等のように原材料で定義されるのではなく、ウォッカは製造方法で定義されるお酒と考えていいでしょう。
ウォッカの製造方法については「ウォッカの製造方法とは?簡単解説」をどうぞ。
ウォッカの定義でもめた「ウォッカ戦争」
「ウォッカの原材料は何でもOK」と言いましたが、過去には欧州連合(EU)において、ウォッカの原材料に関する論争がありました。
「穀物かジャガイモからつくられたスピリッツ(蒸留酒)のみをウォッカとすべき」、と主張する国と、「サトウキビやブドウから製造されたものもウォッカとすべきだ」と主張する国で論争がありました。基本的にお酒の定義は、税収を得る関係上、各国の法律(酒税法)で規定します。ここで論争が起きたのはEUとして同一の定義を導入する必要があったためです。
約5年間続いたこの「ウォッカ戦争」は、最終的に「原材料をラベルに明記すれば、ウォッカと呼ぶことができる」という形で落ち着きました。あくまでEUの基準ではありますが、この論争結果は、原材料に縛られずウォッカと認めるものとなりました。
ウォッカの原材料による違いは?
ウォッカの原材料による違いは風味です。使う原材料によって差がでます。
ん?ウォッカってろ過するから無味無臭でしょ?原材料による味の違いはあるの?
確かにウォッカは最終的にろ過するため、他のお酒に比べて材料が及ぼす味への影響は少ないです。しかし、そのわずかな違いにこだわるウォッカメーカーは多いです。
例えばスウェーデンの「アブソルートウォッカ」は、地元の農場で作られた冬小麦のみを使用することで、小麦由来のほんのり甘い風味のウォッカを作り上げています。違いが出にくいからこそ、こだわりが重要ということですね。
アブソルートウォッカについて詳しく知りたい方は、「アブソルートウォッカの原料は?こだわりのピュアウォッカ」をご参照ください。
ウォッカの原材料のまとめ
- ウォッカの原材料は主に穀類、イモ類
- 他にはフルーツ、砂糖大根、ミルク等多種多様
- ウォッカの原材料による違いは風味
- 違いはわずかだからこそ、こだわるメーカーも
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