「防災」についてのブログを書いていると「ん?」と思うことや知らない言葉に出合うことも…そこでここでは筆者が知らなかった「防災・減災」に役立つ災害に関する新しい言葉をまとめました。
防災に役立つ新知識①「公衆電話」

出典:産経ニュース
2011年3月11日の東日本大震災直後、携帯電話がつながりにくくなり、公衆電話に長い行列ができた様子を覚えている方もいるでしょう。
携帯電話の通信は電話・インターネット共に災害時等の緊急時に回線が混み合い、通信制限がかかることがありますが、公衆電話はこの制限の対象外で、優先的に回線を使うことができます。また、NTTの通信ビルから電話回線を通じて電力供給を受けることができるので、停電時でも電話をかけることができます。
携帯電話の普及に伴い、公衆電話はNTT東日本管内で50億円近い赤字(2019年度)で、公衆電話の数は大きく減っています。公衆電話は、災害時の拠点となる場所に設置している災害時用公衆電話の他に、「市街地ではおおむね500メートル四方に1台」「それ以外の地域はおおむね1キロメートル四方に1台」は設置することが電気通信事業法施行規則で決められています。生活圏や勤務地付近のこれらの公衆電話がどこにあるか確認しておくのも良いでしょう。
NTTのホームページでは災害時用公衆電話(特設公衆電話)の設置場所を確認することができます。NTT東日本はこちらから。NTT西日本はこちらからどうぞ。
防災に役立つ新知識②「避難所」

避難所は、災害の種類によっても避難する先が変わることがありますので、避難先を必ず複数箇所把握しておくことが大切です。
ハザードマップポータルサイトで日本各地のハザードマップが確認できます。ハザードマップには災害種に応じた避難所の情報も載っていますので、確認してください。
防災に役立つ新知識③「災害時帰宅支援ステーション」

大規模な災害が発生し、公共交通機関が停止してしまった際に、徒歩で帰宅せざるを得ない人たち(帰宅困難者)の徒歩帰宅を支援するために、水道水、トイレ、地図等による道路情報、ラジオ等で知り得た通行可能な道路に関する情報、一部では休憩場所を提供してくれる施設です(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市の九都県市の協定による)。
大手コンビニチェーンをはじめとするコンビニエンスストア、ファーストフード店、ファミリーレストラン、居酒屋、カラオケスペース、埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の石油商業組合加盟のガソリンスタンド、東京都内の都立学校、神奈川県内の日産系自動車販売店等などが災害時帰宅支援ステーションになります。
防災に役立つ新知識④「災害救援ベンダー(災害支援型自動販売機)」

災害が起きた際に、災害救援を目的として無料で飲み物を提供してくれる災害支援型の自動販売機のことです。
停電時でも内蔵バッテリーを搭載していたり、災害状況を伝える電光掲示板があったりするものもあります。
災害モード時は冷却加温や蛍光灯は作動しないものが多いです。暗くなっているからと言って使えないわけではないんですね。
現在、日本国内にある約400万台ある自動販売機のうち約2万台が災害救援ベンダーです。割合で言うと0.5%と心もとないですね。
設置場所は絶対にここにある!という場所はないようですが、人が多く集まる学校や病院、市役所、体育館、図書館、公園と言った公共性の高い場所が挙げられます。
会社のまわりや生活圏にある自動販売機を見て、災害救援ベンダーかどうか見てみるのもいいですね。
防災に役立つ新知識⑤「マイ・タイムライン」
住民一人ひとりのタイムラインであり、台風の接近によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、とりまとめるものです。
引用:国土交通省関東地方整備局

少しややこしいですね。簡単に言うと、「洪水がおこりそうなときの自分や家族の行動をあらかじめ決めておくもの」です(引用:国土交通省関東地方整備局)。
具体的には、台風が直撃する3日前・1日前・半日前・川が氾濫する5~3時間前には何をしますか?という問いに対して実際にどのような行動をするか決めていきます。
具体的にみていきましょう。まず、STEP1として洪水時避難のための7つの基本的な行動が挙げられ、何をするかを考えて1番目から5番目までを並び替えます。順番は人それぞれ違ってよく、正解はありません。一番最後(避難完了)と最後から2番目(安全なところへ移動を始める)は決まっています。
STEP2は車やペット、周りの要支援者などについてどうするのか行動を決めます。
最後のSTEP3は洪水時避難のための7つの基本的な行動を、台風が直撃する3日前・2日前・1日前・半日前・氾濫5時間前・氾濫3時間前の時間に合わせて選択肢から選びます。自分や家庭の状況に応じて考えた行動は「自由記入欄」に書きます。
これで「マイ・タイムライン」の完成です。家族がいつでも確認できるように見やすいところに貼っておきましょう。
まとめ
筆者自身も初めて知ったことや言葉が多くありました。みなさまの防災力の一助となれば幸いです。
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