夏前になると、いろいろと準備が必要になることがありますよね。暑さへの備え、大雨や台風への備えなど。これって夏が終わるころや秋には頭に残っていることが多いけれど、冬や春を経て、いざ夏の前になると忘れていることがほとんど…。
今回は備忘録の意味も込めて、大変な夏への備えについてまとめてみました。第2弾は、梅雨から秋まで警戒が必要な【大雨対策】です。
夏前の備え 第1弾【エアコン編】はこちらから
夏前の備え 第3弾【実際の避難編】はこちらから
梅雨の大雨や台風による被害は6月から10月下旬まで注意が必要
夏前に気を付けたいことの一つに大雨災害への備えがあります。
気象庁のホームページによると、災害をもたらした気象事例として(前線や台風による大雨・暴風、大雪など)例年3~4個、多い年(2004年)には10個もの災害が記録されています。それほど日本では気象事例による災害が多発していると言えます。台風だけでなく梅雨や秋雨前線の時期の前線停滞による大雨にも注意が必要です。
そこでここでは、「大雨への備えに必要なこと」について情報をまとめたいと思います。
大雨への備えに必要なこと
情報としての備え
・最新の気象情報に注意する(情報収集先)
・避難場所の確認(家族と落ち合う場所の確認)
・災害用伝言ダイヤルの使い方

物理的な備え
・家の外の備え
・家の中の備え
・非常持ち出し袋の用意(防災セット)

情報としての備え
最新の気象情報に注意する(情報収集先)
大雨や暴風が実際にどの程度の強さなのか、自分たちの住んでいる地区にはどれくらいの被害が想定されるのかなど、最新の詳しい情報を入手することは避難したり安全確保をしたりするうえで大変重要です。普段から情報収集先を決めておくと安心です。
テレビ

最新の情報が常にオンタイムで流れ、信ぴょう性の高い情報が流れます。
停電時は使えなくなってしまうので、代替の情報収集先を用意しておくようにしましょう。
ラジオ

テレビと同じく最新の信ぴょう性の高い情報が流れます。電池式は替えの電池も用意しましょう。手回し充電式が便利です。
普段から使っていないラジオを緊急時に急いで使おうとすると、どこのチャンネルを聴いたらいいのか分からず混乱したり、ストレスがかかってしまったりするものです。普段からラジオを聴く習慣のない方はラジオに慣れておくと安心です。
インターネット・SNS

リアルタイムな情報で住んでいる地域に限定した情報も入手しやすいです。
しかし、TwitterなどのSNSは一般ユーザーによる信ぴょう性の低い情報も錯綜します。そういった情報に惑わされることのないように、公式Twitterやホームページなどをブックマーク登録やお気に入り登録しておいて、いつでも見られるようにしておきましょう。
ニュースサイトの他にも気象庁、消防庁や都道府県・自治体ホームページなどにアクセスするのもよいでしょう。
Twitterでは同じメールアドレスや電話番号でも複数のアカウントが作れます。おススメは、防災用の専用アカウントを作っておくことです。非常時には防災用アカウントを見ることでフォローした公式アカウントのツイートが表示されるようになり、信ぴょう性の低い情報に惑わされる心配が減ります。
おススメ情報収集先(Twitter)
・気象庁
・気象庁防災情報
・総務省消防庁
・防衛省・自衛隊(災害対策)
・首相官邸(災害・危機管理情報)
・NHK生活・防災
・地震・ニュース速報@Yahoo!ニュース
・特務機関NERV
例、東京都なら
・東京都下水道局
・東京都防災
・東京消防庁
避難場所の確認(家族と落ち合う場所の確認)
・学校や公民館など、避難場所として指定されている場所への避難経路を確認しておく。
・普段から家族で避難場所や連絡方法などを話し合っておく。
・避難するときは、持ち物を最小限にして、両手が使えるようにしておく。
引用:気象庁公式ホームページ
住んでいる地域によっては、大雨のときの避難先はここ、地震のときの避難先はここというように、災害によって避難する先が異なる場合があります。必ず自治体が公表している避難所マップ等で確認をするようにしてください。
災害用伝言ダイヤル(171)の使い方の確認
実際に災害が発生すると、被災地一帯では回線が集中し電話が通じなくなったり、停電で電話が通じない、携帯電話のバッテリーが切れた…などの事態が発生したりして家族や自分の安否を確認したり伝えたりすることが難しくなります。そこで活躍するのが「災害用伝言ダイヤル(171)」と「災害用伝言板(web171)」です。
災害用伝言ダイヤルは、災害の発生時に被災地への通信がつながりにくくなった場合に提供される声の伝言板です。
災害用伝言板はインターネットを利用して被災地の方の安否を確認する目に見える伝言板です。耳の不自由な方や電話機能が使えない場合にはとても有効ですね。
実際に被災した後にいきなり使うというのは難しいこともあります。特にお子さんがいる場合は、事前に使い方を家族で確認しておくのがいいでしょう。
災害用伝言ダイヤル(171)の基本的操作方法はこちらから
災害用伝言板(web171)の利用方法はこちらから
物理的な備え
家の外の備え
側溝や排水溝の掃除などは普段からできます。直前に行う場合は、大雨が降る前、風が強くなる前に行いましょう。
ハザードマップで浸水が心配される地域に住んでいる場合は、浸水に備えるための「土のう」「水のう」「止水版」を用意するとよいでしょう。
・窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強する。
・側溝や排水口は掃除して水はけを良くしておく。
・風で飛ばされそうな物は飛ばないよう固定したり、家の中へ格納する。
引用:気象庁公式ホームページ
家の中の備え
暴風を伴う台風などでは窓ガラスが割れることもあります。そのようなときは避難行動をするのも危険になりますので、寝室の寝床やベット下に厚底のスリッパやスニーカー(できればかかとのある靴が望ましい)を置いておくと安心です。
・非常用品の確認
懐中電灯、携帯用ラジオ(乾電池)、救急薬品、衣類、非常用食品、携帯ボンベ式コンロ、貴重品など・室内からの安全対策
飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼ったり、万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく。・水の確保
断水に備えて飲料水を確保するほか、浴槽に水を張るなどして生活用水を確保する。
引用:気象庁公式ホームページ
非常持ち出し袋の用意(防災セット)
さまざまな防災セット(非常用持ち出し袋)が売られていますが、大事なのは自分なりに、自分の家族なりにカスタマイズすることです。市販品を買ったから安心、というわけにはいきません。以下に示すものは「東京防災」や市販品の防災セットを参考にしてまとめたものですが、これらを参考にして自分が、あるいは自分の家族が必要なものを足して、不必要なものを減らしていってください。
家に備える防災セット
・懐中電灯(ヘッドライト)
・携帯ラジオ
・携帯電話用モバイルバッテリー
・ヘルメット(防災頭巾)
・軍手
・毛布、ブランケット、使い捨てカイロ
・乾電池
・ライター、マッチ
・ロウソク
・水、水筒
・歯ブラシ
・洗面用具
・食品(インスタントラーメンや缶詰など)
・缶切
・ナイフ
・衣類
・哺乳瓶
・現金
・救急箱
・貯金通帳
・印鑑
・ペン、ノート
※東京防災 p90、p91より 一部筆者編集
※首相官邸 「災害の『備え』チェックリスト」より
まとめておきたい大切なもの
・家族の写真
・貯金通帳
・株券
・免許証
・健康保険証
・お薬手帳
・年金手帳
・印鑑
※ファスナー付きビニールケースに入れておくと防水になります。
※東京防災 p91より
感染症対策に
・マスク
・手指消毒用アルコール
・石鹸、ハンドソープ
・ウェットティッシュ
・体温計
※首相官邸 「災害の『備え』チェックリスト」より
※子供用の非常持ち出し袋についてはこちらを参照してください。
※子供が未就学児の場合は、親の非常持ち出し袋に子供用のグッズを買い足して入れておきます。中学生以上の場合は、大人と同じ非常持ち出し袋を用意します。
まとめ
今回は大雨対策として、「大雨への備えに必要なこと」をまとめました。事前にできることも多くありますので、夏が来る前に側溝や排水溝の掃除をしておきましょう。また、家族やご近所さん、遠く離れた親戚とも万が一のときにどう行動するのかを確認しておくと安心です。
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