「TW-127X9」の127とは洗濯重量12kg、乾燥重量7kgを意味します。これは業界最大級です。とにかく洗濯の量が多い!という方に向いています。我が家は5人家族になり、子どもの成長に合わせてこれから洗濯物の量がどんどん増えることが予想される中、初めてのドラム式洗濯機を購入しました。今回はそのレビューです。
東芝の最新ドラム式洗濯機TW-127X9を2か月使ってみたレビュー
よかったところ
乾燥がしっかりできる
「縦型洗濯機はもみ洗いをするので洗濯物のからみが非常に多く、乾燥には不向き」「ドラム式洗濯機はたたき洗いなので、洗濯物のからみが少なく、乾燥向き」とは、前知識として知っていましたが、実際に体験してみて「すごい!」と言ってしまうほどしっかり乾燥していました。
個人の主観ですが衣類の縮みもほとんどありませんでした(乾燥してはいけない衣類は除く)。また、乾燥ムラというのもありませんでした(一度「省エネ」で乾燥した時に乾燥ムラがありました)。さすがにしわくちゃは目立ちますが、しわは通常の乾燥(「お急ぎ」)ではどうしても防げないので、衣類を少なくしてシワを防ぐ「上質乾燥」や洗濯が終わったら干すなどの対応をとるといいと思います。

我が家ではしわが付いたら困る布マスクは、乾燥させずに干しています。
電気代が安い&節水
東芝のドラム式と縦型の使う水道水の量と水道代、消費電力量と電気代を比較してみました。
洗濯のみのときでは、ドラム式の方がわずかに高いですが、それ以外の場合はドラム式の方が安いことが分かります。
右の表は東芝の縦型洗濯機の最上位モデルと比べていますが、何年も前の縦型と比較するとよりその差が明確になるかもしれません。
型番 | TW-127X9 | AW-10VH1 |
形式 | ドラム式 | 縦型 |
洗濯時 | 約80L | 約115L |
水道代 | 約21円 | 約30円 |
洗濯時 | 約78Wh | 約69Wh |
電気代 | 約2円 | 約1.8円 |
洗濯~ 乾燥時 | 約1150Wh | 約1910Wh |
電気代 | 約31円 | 約52円 |
洗剤自動投入機能で洗剤を無駄なく使える
最近は、洗剤メーカーからボール状の洗剤が発売されており、洗剤の自動投入機能の重要性は失われつつありますが、やはりこれは楽です。
そして、洗剤ボトルを置く必要がなくなるので洗濯機周りがすっきりしました。
さらに、縦型洗濯機とは異なり、洗濯機上部にタオル置き場などを設置することができます。

洗濯ごみの掃除が楽になった
洗濯ごみの掃除が楽になりました。これは初めて使うときに驚いた機能の1つです。
以前使っていた縦型洗濯機ではネットにたまった洗濯ごみを手でゴシゴシと出さなければいけませんでした。しかし、ドラム式洗濯機は進化していました。
こちらの乾燥フィルターの使い方をご覧ください。
上は自宅で撮影した動画です。下が東芝ライフスタイル株式会社公式ホームページで公開している動画です。
とっても簡単。そしてすっきりゴミが落ちるので気持ちいいです!
洗濯・乾燥開始すぐあとなら途中で洗濯物の出し入れができる
「一度洗濯や乾燥を始めてしまうと、もうドラムは開けられないよ」と聞いていたので、この機能があってとても助かりました。
特に洗濯を開始した後に「これも入れるんだった!」とあとから洗濯物が出てくること多々ありますよね。そんなときに、洗濯開始後の一定時間(正確には分かりませんが、おそらく数分だと思います)経過後でもドラムの扉の開閉ができるのは助かります。
一定時間経過してしまうと、開かなくなってしまうので、洗濯の場合は1度排水をしてから再度洗濯をやり直すことになります。
開け方は簡単です。洗濯や乾燥運転中に「一時停止」を押すだけ。少しするとロックが解除される音がするので開けられます。
よくなかったところ
洗濯ごみが取りにくいところがある
糸くずフィルターにからまる洗濯ごみ
糸くずフィルターは、乾燥運転終了後も、たまった糸くずが濡れているので動画のようにきれいには落ちません。
手で取ろうとしても糸くずフィルターのくし状のフィルターが邪魔で難しいです。水で洗い流してもすべてのゴミを取り去ることは難しく、次第に汚れてきました(右写真)。

我が家では洗面台のシンクに叩きつけてゴミを落としています。いつか割れそう…

ドアパッキンにたまる洗濯ごみ
ドラムを開けた下部にゴムのドアパッキンがあります(上写真)。
そこをめくると洗濯ごみがたまっています(中写真)。
乾燥が終わった後だと、洗濯ごみも乾燥しているので、こびりついてゴムから取るのがなかなか難しくなっています(中写真)。
しかし、洗濯後、乾燥前の洗濯ごみなら簡単に取り除けることが分かりました(下写真)。
洗濯ごみも濡れているので、前回の洗濯~乾燥時にこびりついてしまった洗濯ごみもまとめて取り除くことができます。

手は濡れてしまうのは難点ですが、きれいに取り除けるので、洗濯と乾燥を分けて行うときに掃除をするようにしています。



スマートフォン連携が使えない
使えないというのは無能ということではなく、洗濯機がアプリと連携しないのです。我が家のWifiの問題だとは思いますが、便利な機能が使えないのは残念です。

あくまで我が家の場合です。
ドラム式洗濯機を買うときの注意【一般】
右開き?左開き?開き方に注意
縦型洗濯機とドラム式洗濯機が大きく違うのが、扉の開き方です。
ドラム式洗濯機は右開きと左開きがあります。右開きは開いた扉が右手側にくるのに対し、左開きは開いた扉が左手側にきます。右の画像は「左開き」になり型番の末字が「L」になります。
型番の最後がLだと左開き、Rだと右開きになります。
取り付ける場所に応じて左右開きどちらにするかを検討する必要があります。なお、家電量販店や各社カタログでは左開き(型番末がL)が主に扱われています。

我が家では、左右開きどちらでも入る間取りだったのですが、大きく開口してしまう開き方では、子どもたちにとっても入りやすいという心配があったので、あえて出し入れのしにくい開き方を選びました。
ドラムの高さに注意
家電量販店では多くの売り場で、ドラム式洗濯機の下に移動用のキャスターなどが付いているので、ドラムの高さがちょうどよいと思うことがあります。
しかし、いざ自宅に搬入したあとに「あれ??低いんだけど!」となることもあります。低い状態では腰をかがめて使わなければならず、かさばるたくさんの洗濯物を取り出すのに一苦労!という話はよく聞きます。
実際の設置スペースの環境をよく見て高さについては十分に考える必要があります。
住宅メーカーの担当者の方によると、ドラム式洗濯機を設置した後、「ドラムの位置が低すぎるので(排水盤などで)高くしてほしい」という要望を多く受けるそうです。
二度手間になってしまう上、排水盤設置には専門業者による工事が必要になりますから、事前にしっかりと検討しましょう。

我が家の場合は高さのある排水盤のおかげで出し入れが楽です。


搬入見積もりが必要。開封後は返品不可に
実際に搬入する前に搬入できるかどうかを専門業者に見てもらう「搬入見積もり」が必要になります。立ち合いが必要なので、この時と実際の搬入時と2度、在宅時に来てもらう必要がありますが、大型の家電には欠かせないとはいえ、少し面倒でした。
実際に洗濯機を搬入する際に、箱から開けてしまうと返品ができなくなるとのこと(我が家がお願いした家電量販店だけならいいのですが…)。計測上は設置できそうでも、実際に搬入してみて「だめ」となることもあるのだとか。そうなったら、どうしたらいいのでしょうか。

例えば、我が家の場合は洗濯機を設置する場所が狭く、右部にある水道口を邪魔しないかギリギリでした。事前の計測と搬入時の計測と行いましたが、きわどいところだったようで、「開封してもいいですか。箱から出したら返品はできませんが」と搬入業者の方に確認されました。ちょっとひやっとした瞬間でした。
子どもがいる家庭は「チャイルドロック」の方法の確認を
小さな子どもがドラム式洗濯機内部に閉じ込められて亡くなってしまう事故が2013~14年に3件発生しています。
小さな子どものいる家庭では必ずチャイルドロックの操作方法の確認をしてから購入するようにしましょう。
ドラム式洗濯機は内部からは大人の力でも開けられない構造になっています。子どもが誤って入ってしまったら絶対に自力では開けられません。
子どもへの指導や使っていないときには必ずロックをするように大人が気を付けなければいけません。
ボタンの長押しでロックできる機種や、TW-127X9のようにタッチパネル操作によってロックできる機種もあります(上写真と中写真)。それぞれメリット・デメリットがありますので、よく検討しましょう。



事前に設置場所の寸法などを確認しましょう
各メーカーのサイトには、搬入できるかを確認できる分かりやすいものがあります。こちらで設置場所の寸法をご自身で計測し、お目当ての洗濯機が設置できるか確認をしましょう。
東芝(各機種の据付説明書をダウンロードしてください)
例えば、TW-127X9であればこちらのPDFファイルの4ページ目を参照してください。
東芝の最新ドラム式洗濯機TW-127X9の特長
東芝の洗濯機の特長を見ていきましょう。
「ウルトラファインバブル洗浄」
ナノサイズの泡が繊維の奥まで真っ白に洗って、皮脂汚れを落として黄ばみを予防してスッキリ。汗などのイヤな臭いも防いで部屋干しも快適に。冷たい水でも高い洗浄能力を発揮します。
「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W」
「抗菌ウルトラファインバブル洗浄W」ではAg+抗菌水で抗菌しながら洗濯してくれて衣類の雑菌繁殖をしっかり抑えます。Ag+抗菌水ユニットは10年間交換不要です。
「温水抗菌ウルトラファインバブル洗浄W」まで!温水で洗剤の効果を高め、さらにキレイに。温水は15℃から60℃まで。なお温度によって適した汚れが異なったり、衣類の制限があったりするので注意が必要です。
「ザブーン洗浄」
「ザブーン洗浄」は、従来のたたき洗いだけでなく縦型のような遠心洗いや押し洗いのダイナミックな動きで汚れをキレイに落とします。
「液体洗剤・柔軟剤 自動投入」
洗濯物に適した使用量を見きわめて、液体洗剤と柔軟剤を自動で投入します。洗濯のたびに量って入れる手間もなくなり、使いすぎも防ぎます。家事に不慣れな方でもカンタンにお洗濯できます。洗剤・柔軟剤の置き場所がいらないので洗濯周りもすっきりします。液体洗剤タンクは約1,000mL、柔軟剤タンクは約700mLとこちらも業界最大級です。
「スマートフォン連携」
外出先から仕上がり時間や洗濯コースの指定をして運転を開始することができます。もちろん、洗濯の終了のお知らせや運転状況の確認や洗濯機の詳しい使い方、お手入れ方法などの確認もできます。
「ふんわリッチ乾燥」
ヒートポンプ式乾燥の東芝独自の名称です。洗濯から乾燥まで7kg(業界最大級)を約108分でできる点が特徴です。外干しよりもふんわり乾燥できます。大きな洗濯槽で、衣類を舞い上げ、ふわっと広げ、大量の風を当ててシワを伸ばします。少ない乾燥容量ならアイロンをかけなくてもOK!さらにヒートポンプならではのやさしい温風で、ふんわり仕上げます。
まとめ
東芝の最新式のドラム式洗濯機TW-127X9の2か月レビューはいかがでしたでしょうか。少しでも購入の参考になれば幸いです。
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